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12.182017
自立・展示できるエアー着ぐるみ
着ぐるみ制作についてのご相談頂く内容の一つに「着ぐるみの自立・展示方法」があります。ウレタン着ぐるみについては以前「ウレタン着ぐるみのマネキン展示」で紹介しましたが、今回はエアー着ぐるみの場合をご紹介したいと思います。
多くのウレタン着ぐるみは着付用のマネキンやトルソーを使用することで、特別な改造などが必要なくそのまま展示やディスプレイをすることが可能です。しかし、エアー着ぐるみの場合はそのままでは自立させる事が出来ません。
エアー着ぐるみを自立させることが難しい理由は2つあります。
1.バッテリー駆動で膨らませているため、バッテリーの残量が無くなるとしぼんでしまう
2.空気が漏れないようにファスナー部以外は密閉されているため、自立用の支柱等を中に通すことが出来ない
この2つの問題を着ぐるみ作成時にクリアしておく事で、エアー着ぐるみを自立させて展示などに使用することが可能になります。では、具体的な方法をご説明していきます。
ACアダプタを使用して、電源をコンセントから取る
キグルミックスでは通常のバッテリーの他に、家庭用コンセントから電源を取るためのACアダプタを用意しています。
このACアダプタを使用することで、スイッチがONになっていれば時間制限がなくブロアファンを稼働させることができます。また、本体側のブロアファンと接続するためのプラグ形状が同規格なので、簡単にバッテリーと切り替えることが出来ます。
自立スタンド用の開口部をエアー着ぐるみ本体に追加する
エアー着ぐるみの股下部分に、小さなファスナーもしくはマジックテープ仕様の開口部を設けることで、自立スタンドを通すことが出来るようにします。
着ぐるみの構造によっては後から追加することが可能な場合もありますが、基本的には着ぐるみ作成時の設計で仕様の決定が必要となります。
それでは、上記の2点をクリアした仕様のエアー着ぐるみを例にして、実際に自立させるまでをご説明します。
エアー着ぐるみの設置手順
1.スタンド(下側のみ)の準備
ウレタン着ぐるみではマネキンでしたが、エアー着ぐるみの場合はT字スタンドを使用します。まずはスタンドパイプをネジ無しの状態でベースに取り付けます。
2.エアー着ぐるみ本体ににスタンドを差し込む
エアー着ぐるみ本体をきれいな床の上に広げて、スタンドパイプを股下部にある開口部に通します。また、着ぐるみ内部の配線部を股下から外に通しておきます。
3.スタンドを立たせる
エアー着ぐるみ背面の首元部分にあるファスナーを開き、パイプを通してからスタンドを立たせます。この時に足底部分にあらかじめ重しなどを用意して入れておくと、設置後の安定性が増します。
4.T字ハンガーを取り付ける
スタンドパイプに、T字ハンガーパイプを取り付けます。T字部分が着用者の肩の高さと同じになる位置で、スタンドのネジを締めて固定します。
5.ハンガーにベルトを掛ける
着ぐるみ内部の肩ベルト2本を取り出し、T字ハンガーの両側に左右それぞれを掛けます。
偏った状態だと着ぐるみが真っ直ぐ立たずに傾いてしまうため、ベルトを両端に寄せて左右対称になっていることを確認します。
6.背面ファスナーを閉じる
T字ハンガーをバルーン内側に収め、ファスナーを閉じます。
無理に引っ張ったり突っ張りがあるとハンガーに着ぐるみ内部が引っかかり裂けてしまう危険があるので丁寧に被せます。
7.電源を確保する
まずはコンセントに漏電タップを取り付けます(万が一のショートの危険を考えて、漏電タップは必ず使用しましょう)。次に、バルーン股下から延びる電源ケーブルを漏電タップに差し込みます。ケーブルを繋ぐとすぐにバルーンが膨らみはじめます。
8.完成
完成です!
如何だったでしょうか。エアー着ぐるみでも、工夫をすることで長時間に渡っての自立設置が可能になります。展示会や着ぐるみイベントの無い期間のディスプレイ設置など、製作した着ぐるみの有効利用のために今回ご紹介した仕様でお作りしたケースも数々あります。ご希望がありましたら、着ぐるみ製作の際にお気軽にご相談ください。